きょうは千葉の佐倉市にあるDIC川村記念美術館を訪れて来ました。
DICといえば、カラーガイドがすぐ頭に思い浮かぶ方も多いかもしれませんが、
世界シェアトップのインキメーカーです。
川村記念美術館は、DICの総合研究所敷地内にある美術館です。
そういう背景をみてみると、所蔵されている作品も、
色相にまつわる作品が多くあったように思います。
もう今週の日曜で終わりですが、
現在開催中の展示「BLACKS」。
ルイーズ・ニーヴェルスン、アド・ラインハート、杉本博司の
3者のそれぞれの黒の表現。
http://kawamura-museum.dic.co.jp/exhibition/index.html
かなり照明を落とされた空間に、
それぞれの作品が並んでいました。
ディティールは、対面し、ずっと目を凝らすことでようやく見えてきます。
見に来ている方の中には、なぜこのようにわかりづらい見せ方なのか?
と監視員の方に話している方もいましたが、
作者の意図もあり、敢えてそうしているとのこと。
個人的には、ルイーズの作品は特に、もうすこし明るい場所で、
細かいところまで見てみたい願望をいだいてしまいましたが。
はじめて作品と対面しましたが、すごくすきなアーティストのひとりになりました。
3者とも、展示している作品数の多さにびっくり。
とても見応えありです。
杉本博司さんの「劇場」シリーズを一同に見れてかなり満足。
敷地はかなり広く、自然散策もできるようになっています。
ソメイヨシノの桜の時期はもう過ぎてしまいましたが、サトザクラがきれいに咲いてました。
また、今週末からはツツジ山の開放があるそうで、普段は一般の方が入れない
総合研究所の敷地も、約1ヶ月くらい、週末には散策できるようになるそうです。
帰りのバスの中で、いつからいつまで入れますか?と尋ねている人もいて、
毎年楽しみにされている方も多いようです。
こんな風に、鳥が寝そべっている光景って最近あまり見てなかったので
おもしろいなぁと。
天気がよい日はとっても気持ちがいいです。
美術館の建物からはちょっとだけ離れたところにギフトショップがありまして、
そちらで先週からkadōのお取り扱いがはじまりました。
敷地内のたくさんの木々や花の色、
美術館の作品から感じる色といっしょに、
そのときその場にあるkadoの色を、
色との関わりが深いこの場所で、
それぞれ楽しんでいただけたら幸いです。
DIC 川村記念美術館
〒285-8505 千葉県佐倉市坂戸631番地
TEL 0120-498-130
OPEN 9:30―17:00(入館は16:30まで)
CLOSE 月曜日(祝日に当たる場合は開館し、翌平日に休館)
年末年始(12月25日~1月1日)
展示替え、メンテナンスのための臨時休館
http://kawamura-museum.dic.co.jp/
2013/04/10
DIC 川村記念美術館
2011/11/01
YOKOHAMA TORIENNALE 2011
毎年この時期はアートやデザインのイベントがもりだくさん。
先日、ようやくヨコハマトリエンナーレに行ってきました。
ヨコハマトリエンナーレは3年に1度だけ開催される、日本を代表する現代アートの国際展。
3年前の前回はじめて行きましたが、個人的には今回の方がすきな作品が
多かったです。
メイン会場は横浜美術館。
ここでいちばんすきだったのはこの作品があった部屋。
マッシモ・バルトリーニというイタリア人アーティストの作品。
人が近づくと中央にある大きなオルゴールみたいな装置が動きだして、
まわりに組まれているパイプから音が響いてきました。
音は、パイプオルガンとはまた違って、ホルンみたいな音色。
その隣には、一見ステンドグラスのように見える、ダミアン・ハーストの蝶でつくられた
作品がありました。写真がNGだったので画像はありませんが。
今回のキュレーションで、この作品が隣り合うことはマストだったに違いありません。
荘厳でとてもよい雰囲気でした。
その次にすきだったのはこちらの作品。
http://www.yokohamatriennale.jp/artist/index.html#!prettyPhoto[artist]/51/
この画像は別な会場で撮影されたものだと思いますが、今回はもっと天高がある天井から、
青っぽいガラスの電球だけ展示されていました。
この電球のひとつひとつが、横浜のとある子供部屋の明かりとリンクされていて、
子供がいない、もしくはお昼で明かりを消していると会場の電気がつき、
子供が帰ってきて、夜になって、明かりをつけたら、
会場の電球が消えるという仕組みです。
私が行ったときは平日のまだ明るい時間だったので、ほとんどがついていました。
きっと学校に行っているのかな、と想像してしまいます。
目には見えないものとリンクしている現実があることで、
そこでイメージはより膨らむものなんですね。
次に作品が多かった会場は日本海岸通郵船倉庫。
別名BankART。
ここは以前「gallo the Living」という、おもしろいお店が入っていた、横浜ビルの後ろにあります。
なつかしい。
BankARTのいちばんのメインはクリスチャン・マークレーの「The Clock」。
これは24時間の映像作品なのですが、さまざまな映画などから、時間を象徴する
シーンをうまく編集してつなぎ合わせ、現実の時刻と一致するようになっています。
インタビュー記事を見つけたのでリンクを張っておきます。
http://www.art-it.asia/u/admin_ed_feature/iA2gWGzXUkqv0nhO3y4C
最初見に行ったときは時間がなくて15分くらいしか見れなかったので、
リベンジしたいなと思っていたら、後日、1日限りの24時間上映を開催してくださる機会があることを知りました。
さすがにそれをコンプリートできる程の体力はなかったのですが、せめて見れる機会が少なそうな
夜の時間帯だけでもと思い、夜に参戦してきました。
やはり真夜中の0時は、象徴的な時刻だからこそ、たくさんの映像がありました。
ぜひまた何かの機会があれば、ご覧頂きたい作品のひとつです。
ヨコハマトリエンナーレ
http://www.yokohamatriennale.jp/
2010/04/13
MOT ANNUAL 2010
日曜日ひさしぶりに東京都現代美術館に行き、
企画展示の「装飾」を見てきました。
入ってすぐ現れたのは黒田潔さんの壁じゅうに描かれた絵。
黒田さんの世界観が私はすきです。
たぶんそこには理由はなく、感覚的にすきなんだと思います。
http://www.kiyoshikuroda.jp/
今回出展していたアーティストの作品は、本当に気が遠くなりそうな作業量が窺える、
極めて繊細な作品が多数ありました。
仕事柄今まで「繊細な仕事」を見る機会は多くありましたが、
今回の展示されていた作品は繊細でいてスケールが大きいものばかり。
主観ですが、外ではなく、内側に向かうおおきなエネルギーを感じました。
山本基さんの塩のインスタレーションは想像以上に広い空間でした。
以前同じく塩を使った桜のインスタレーションを本か何かでみてずっと気になっていたアーティストで、
ようやく実物を目にすることができました。
http://www.motoi.biz/
小川敦生さんの作品は今回は石鹸に「一筆書き」のドローイングが施されていました。
細やかなシダ植物のような模様はすべてひとつの線。
思わずはじまりはどこなのか目で追ってしまいました。
小川さんはお仕事でも何度かお会いしている方なのですが
本当にユニークな方です。
かなりコアな音源も作っていらっしゃいます。
http://www.turqoiserosco.com/atsuo_ogawa.html
いちばん最後の部屋に展示されていた塩保朋子さんの作品は特に圧倒されました。
天井から下がっている1枚の大きな紙。
よくみるとそれはドローイングではなくすべて切り絵なのです。
後ろの壁に浮かび上がっていた絵は間違いなく影でした。
http://www.scaithebathhouse.com/ja/exhibition/data/080829tomoko_shioyasu/”>http://www.scaithebathhouse.com/ja/exhibition/data/080829tomoko_shioyasu/”>http://www.scaithebathhouse.com/ja/exhibition/data/080829tomoko_shioyasu/