2012/07/22
工場見学

先日、いつもkadōの制作でお世話になっている、
三協アルマイトさんにお邪魔してきました。

三協アルマイトさんは、アルミの「アルマイト」という処理をしてくださる工場です。
大森の工場地帯の中にあります。

身の回りにある電化製品やインテリアに使われているアルミのパーツ、
アルミ製のお弁当箱、やかんなどは、大抵がアルマイト処理をされています。
アルマイト処理をすることで、耐食性や耐摩耗性があがり、強度が増します。

またその処理の過程で、染料を用い、アルミの表面を染め上げる方法を
アルマイト着色といいます。



工場内にはこのようにたくさんの浴槽のようなものがあります。



上の槽の中には希硫酸が入っていて、この中でアルミを電気分解します。
そうすると表面に多孔質皮膜(目には見えない、小さな穴がたくさんあいた膜)が
できます。


次に有機染料が入った槽に入れます。
これで表面の小さな穴に、染料が入り込みます。

染料の色は数多くある訳ではなく、基本色が数色ある中で、
中間の色にしたい場合は、2色の染料に交互に浸けます。
思う色になるまで、微調整を繰り返します。

色が決まったら、最後に封孔処理剤に入れる事で、また化学変化を起こし、
表面の膜の穴を閉じます。
※一般的に、アルマイト処理による着色は、メッキや塗装よりも強いと言われています。


このようにして、kadōの色は手間をかけ、つくり出されています。
本当に、三協アルマイトさんのご協力があってこそです。

このような、日本の経済成長を影で支えて来た、ちいさな工場がたくさんあることを、
知ってほしいし、大切にしてほしいと思います。